2011年3月24日木曜日

逃げろ!レッドドルフィン号

今朝は昨夜のような雨の心配もなく、気持ちのいい天気になった。
気分も明るくなる。

いつものように千住新橋を渡り、左岸のサイクルロードに下りようとした時だった。(荒川サイクルロードは、土手の上ではなく、土手から川岸に下りとところを走るのです)
スロープを下り始めた時、左後方を確認すると、速いロードが走ってくるのが見えた。
「よし、スロープで加速して追いつこう!」
スロープの下り坂が手伝って、45km/hまで一気に加速する。

その黒いロードは速かった。
スロープでの加速で追いつくには追いついたが、35km/h以上で巡航している。後ろのついたのに、まだこちらには気がつかない様子だった。じっくり観察すると、ケイデンスが自分より速い。
軽めのギアで走っているのだろう。こちらもシフトダウンして、しばらくそれに合わせてみる。

車種はGIANTのカーボンフレーム、TCRとかいう名前の早い奴だ。シートポジションがかなり高い。
体型も足が長く、いい脚をしている。(まるで女性をなめる目線だ・・・)
ウェアをブラックで統一しているため、TCRのカラーリングとマッチして全体の印象がしまって見える。かなりの上級ローディさんとみた。しばらくは、この後ろについていくのが、いっぱいいっぱいの状態が続いた。

堀切を過ぎたあたりだった。
TCRがペダリングを緩めた。スピードが若干落ちた。その時、彼のヒップバックに赤い箱が目に入った。「Marlboro」の箱だった。
「スモーカーか?」
それなら、息が切れたのかもしれない・・・。
「前に出るか・・・」

ハンドルを握り直した。
ドルフィンホーンの先端を内側に絞り込むように握るべし。これが今のところ一番いい感じだ。

同時に脚に力を入れる。
ジテツウでは、ビンディングシューズを履いていない。不利だが、いつも一般道に上がる四ツ木まで、目算で1km弱。そこまでスプリントで逃げてやる!

TCRに右に出て、横に並んだ。
彼が初めてこちらを向いた。シフトアップしてさらに加速、TCRの前に出た。後ろから、STIでシフトアップする音がカチッと聞こえた。
「逃げろ!レッドドルフィン号」

サイコンが40km/hを示している。
風が弱かったのが、幸いだった。残り600mで、急激に心拍が上がってくるのを感じる。

前方にママチャリの女子高生を捕捉した。
女子高生の右にでようとして、右斜め後ろ軽く振り返った。なんとTCRはすぐそこにいた。もう一度前を確認し、大きく空間があいている女子高生の左をかわした。

残り300m。
息が上がり、この距離がとても長く感じる。速度が39km/hと落ちてきた。

右手をハンドルから離し、後方にサインを出す。
右に移動して、荒サイを上がるためのサインだ。なんとか逃げ切った。

大きく呼吸しながら、ゼイゼイいいながら、左下を振り返った。
TCRの彼がこちらを見ている。なんとも爽やかな笑顔で『どーも』と挨拶してくるではないか。

こちらは、息も絶え絶え、「ろぅ~もぅ~」(どうも)
やはりロードにクロモリクロスバイクで挑むのは辛かった。

・・・なんとかプールに到着。
しかし「早朝プールお休み」の張り紙。正直ほっとした。(泣)

そこで1枚、パチリ

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